- りんご病(伝染性紅斑)とは
- りんご病(伝染性紅斑)の症状
- りんご病(伝染性紅斑)の感染経路
- りんご病(伝染性紅斑)の診断と検査
- りんご病(伝染性紅斑)の治療と家庭でのケア、再診の目安
- りんご病(伝染性紅斑)の合併症
- りんご病(伝染性紅斑)の登園・登校について
- よくある質問(Q&A)
りんご病(伝染性紅斑)とは
りんご病(伝染性紅斑)は、ヒトパルボウイルスB19というウイルスによって起こる感染症です。
両頬がりんごのように赤くなる特徴的な発疹が出るため、「りんご病」と呼ばれています。
乳幼児から学童期に多く見られますが、大人にも感染することがあります。
一般的には軽症で自然に治る病気ですが、妊娠中の感染や貧血のある方の感染では注意が必要になることがあります。
りんご病(伝染性紅斑)の症状
りんご病の主な症状は以下の通りです。
- 微熱
- 倦怠感・だるさ
- 頭痛
- 鼻水・咳、喉の痛み
- 頬の赤み(紅斑)
- 手足の赤み(紅斑)
典型的には以下の順番で症状が出現します。
① 前駆症状(かぜのような症状)
りんご病に特徴的な頬の赤みが現れる1週間ほど前から、以下のような症状が出ることがあります。症状が軽く、気がつかないことも少なくありません。
- 微熱
- 倦怠感・だるさ
- 頭痛
- 鼻水・咳、喉の痛み
この時期が最も感染力の強く、周囲へうつしやすい時期です。
② 頬の赤み(りんごのほっぺ)
両側の頬が、平手で叩かれたように赤くなります。
通常、痛みはありませんが、火照った感じがしたり、かゆみを伴うことがあります。
この時期にはすでに感染力はほとんどありません。
頬の赤みは数日で自然に消え、痕は残りません。
③ 手足に出る網目状の赤み
頬の紅斑から1~2日遅れて、手足・お腹・背中に網目状(レース状)の紅斑が広がることがあります。
特に、両側の上腕に出ることが多く、気づきやすいです。
りんご病(伝染性紅斑)の
感染経路
- 飛沫感染(咳やくしゃみ)
- 接触感染(手やおもちゃを介して)
発疹(頬や手足の赤み)が出る頃には、すでに感染力はほとんどありません。
発疹が出る前のかぜ症状の時点でりんご病と判断することは難しいため、予防には日頃からの手洗い・うがいなどが重要です。
りんご病(伝染性紅斑)の
診断と検査
りんご病には迅速検査はありません。
典型的な両頬の紅斑や網目状の紅斑といった特徴的な症状から、臨床症状に基づいて診断 します。
通常は追加の検査を行う必要はありませんが、以下の場合には 血液検査でヒトパルボウイルスB19に対する抗体(IgM・IgG)を測定し、確定診断を行うことがあります。
- 重症化のリスクがある基礎疾患を持つ方
- 合併症の疑いがある場合
- 妊娠中の感染が疑われる場合 など
りんご病(伝染性紅斑)の
治療と家庭でのケア、再診の目安
りんご病に対する特効薬はなく、治療は対症療法が中心です。
かぜ症状が続く場合にはかぜ薬を使用することがあり、頬や腕の赤みがかゆい場合にはかゆみを抑える塗り薬や飲み薬を用いることがあります。
家庭でのケア
- 発熱や関節痛などがある場合は、解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン)を使用しましょう。
- 頬の火照りやかゆみがある場合に、冷やすと楽になることがあります。
再診の目安
次のような場合は、再受診をご検討ください。
- 高熱が3日以上続く(発疹が出る他の感染症の可能性があります)
- 強い関節痛がある、歩けない場合
- 顔色が悪い、ぐったりしている(重度の貧血などの可能性)
りんご病(伝染性紅斑)の
合併症
りんご病は多くの場合、軽症で自然に回復しますが、基礎疾患の有無や感染する年代によって注意が必要なケースがあります。
溶血性疾患を基礎にもつ
お子さまへの感染
ヒトパルボウイルスB19は、血液中で赤血球をつくる赤芽球系前駆細胞に感染する特徴があります。そのため、遺伝性球状赤血球症や自己免疫性溶血性貧血などの溶血性疾患をもつお子さまが感染すると、赤血球の産生が障害され、重度の貧血を来す危険性があります。
大人への感染
大人が感染すると、こどもよりも関節炎を合併しやすいことが知られています。
指や膝などの関節に炎症が起こり、腫れや痛みが出現することがありますが、多くは1~2週間ほどで自然に改善します。
妊婦への感染
これまで伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染すると、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。
熱や倦怠感が出現した後に発疹が出るなど、りんご病を疑う症状がある場合は、医療機関に相談してください。また、感染しても症状がない不顕性感染もあるため、周囲にりんご病の人がいる場合は、妊婦健診の際に医師に相談することをおすすめします。
りんご病(伝染性紅斑)の
登園・登校について
りんご病(伝染性紅斑)には、学校保健安全法で定められた出席停止期間はありません。
頬の赤み(紅斑)が出現する頃にはすでに感染力はほとんどないため、全身状態が良ければ登園・登校は可能です。
ただし、頬の赤みがりんご病によるものかどうか判断が難しい場合もありますので、まずは医療機関の受診をおすすめします。
よくある質問(Q&A)
りんご病はきょうだいにうつりますか?
うつります。頬の赤みが出る前の風邪症状の時期が最も感染力が強いため、予防には日頃からの手洗い・うがいなどが重要です。
りんご病の頬の赤みは何日くらいで消えますか?
1週間ほどで自然に消えますが、入浴や運動、日光で濃くなったり再び出ることがあります。
りんご病のワクチンはありますか?
現在、りんご病に対するワクチンはありません。
